一番くじ ドラゴンボール EXTREME SAIYAN
A賞 孫悟空(身勝手の極意)
こんにちは、iemotoです。
前回は、「ギカンティック進化ベジータ」のレビューをご覧いただき、ありがとうございました。
今回は、方向性が正反対であろう「EXTREME SAIYAN A賞 孫悟空(身勝手の極意)」のレビューです。
商品名:一番くじ ドラゴンボール EXTREME SAIYAN A賞 孫悟空(身勝手の極意) フィギュア
販売形態:一番くじ景品
販売価格:1回680円(税込)
販売時期:2019年12月28日(土)~
メーカー:バンダイスピリッツ
このフィギュアの箱を開け、頭部パーツを見た瞬間の視覚イメージ。
今までの自分の持っている身勝手の極意フィギュアや、超サイヤ人フィギュアの頭髪とは違う特別感を覚えた。
これが手にとってみた最初の印象。
定番、全身像+俯瞰
パッケージ写真や公式写真の通り、リアルで美しい筋肉造形。
好き嫌いはともかく、誰もがそう思ってもおかしくない出来上がり。
ドラゴンボールフィギュア史上、リアル造形の面では間違いなく頂点である。
真っ先に、その筋肉造形をレビューしたくなりそうだがしかし、おそらくこのフィギュアでしか表現されていない、現時点で唯一無二の特徴である、神々しい銀髪の塗装をみていく。
表面は輝き、キラキラしている。触るとザラつきはないが、塗装に粒状感がある。これが、キラキラさせている。
そして、幅が不規則で細やかな髪のラインが立体感を演出。
この塗装は見事という他ない。身勝手の極意の銀髪の表現として、一つの回答があると言っても過言ではない。
僭越ながら欲を言えば、身勝手の極意の特徴である白~青~赤(ピンク?)のオーラを表現するため、それらの色の粒をわずかにまぶした塗装版も見てみたいものだ。
比較して悪いけど、身勝手フィギュアの初期の頃(というかこのEXTREME身勝手が出るまで)は、ただ銀色を塗っただけのフィギュアがほとんどだと思われる。
これと、
これ。
一目瞭然!
フィギュアの大きさが、見映えあるこの塗装を可能にしている面もあるだろうけど、やはりこの一手間二手間が所有する悦びを大きくしてくれる。
※例示した旧作身勝手フィギュアそのものは、素晴らしい出来のフィギュアです、念のため。
各部アップ(顔~腰~脚など)
厳しい表情。眉間と額のシワがそう見せているのか。
左後ろからみると、相手を冷静に見据えているようだ。
身勝手フィギュアは数多くあれど、眉間や額にシワのないフィギュアは出ていないと思われる。
身勝手悟空に限らず、超サイヤ人ゴッドベジータなど、是非とも澄ました表情のフィギュアも見てみたいものだ。
破れた道着のペラペラ感がとてもいい反面、手の甲のラインの不自然さ。中手骨のラインを入れるのではなく、
↑このように隆起させることはできなかったんだろうか。なぜ!?非常に残念・・・!
出た当時は「ここまでやったか!」と感嘆したが、今や常識となってしまった、破れた道着とそこからのぞく脚の造形。両脚・道着とも、しっかり作り込まれている。
ただ、右太ももの貼り付け感が完全に払拭されていないのは惜しい。
写真だとわかり辛いが、ズボン全体や、破れた道着の内側、ズボンのシワの影部分には、メリハリをつけてしっかり塗装されている。
この道着には横に縫い目があり、それに沿ってシワができていて、とても自然な感じ。
筋肉造形
リアル寄りの造形。前鋸筋(ぜんきょきん・腹筋から脇にかけての筋肉)が浮き上がり、腹筋の隙間も表現。
三角筋(肩)、上腕三頭筋、前腕と、鍛え上げられた本物の腕と見まごう造形。
筋肉のラインを入れただけではない、隆起をしっかり表現している。カット(筋繊維の溝)も入っている。
体の動きに合わせて左右対称ではないのはいいが、どこか不自然な気も・・・。
左後ろを見た場合、無意識に力が入るとすれば腹筋や腰の辺りの筋肉だと思われる。とすれば、力の入っていない僧帽筋はゆるむはずで、この背中を見ると、左を向いているのに右僧帽筋に力が入っているように見え、後述するが、これでは左足を軸に右僧帽筋・右背筋で左後ろに振り返るという、変な身体の使い方に感じる。それとも右肩を上げる感じで振り返る??
わからん・・・。
体のバランス
直立不動ではない。動きがあったかのような、動きの途中のような、左後方に視線をやったポーズ。
この姿をみたとき、頭にダビデ像が浮かんだ。
なんとなく似ているが、ダビデ像は右足に体重が乗っていて左斜め前方に視線が行っており、右足カカトから右肩までの軸がほぼ垂直に一直線になっているのに対し、フィギュアの方は体をひねるように左後ろに視線が行っていて、それに伴い体幹がねじれているが、この解釈が厄介だ。
自分で肩幅くらいに足を広げて真っ直ぐ立ち、何パターンか後ろを振り返ってみて、一つのヒントが出た。
ダビデ像の左右反転、左足に体重を乗せて左後ろを振り返ってみると、同じようなポーズに近づけることができた。
ただ、体重のあまりかかっていない右足の遊びをどう解釈するか。
フィギュアと同じ位置に持ってくることも可能だが、自分の場合は自然な位置ではなさそうだった。
先述した、背中の筋肉群の謎と相まって、未だにこのポーズに対する答えは出ていない。
皆様ならどう解釈なさるだろうか・・・。
造形そのものは非常にいいだけに、身体の使い方の表現が同じくらい勿体ない。
さて、これらのリアルな筋肉造形は原作にはないものなので、賛否両論あるのは致し方ないところ。
まあ、それを言ったら服とかアーマーの質感とかも想像するしかないから、個人イメージとどれだけ近いかで、好き嫌い分かれるのだろう、と思われる。
ともあれ、細かいことを気にしなければ、塗装も成型色がギリギリわからない程度から陰影塗装、至高の銀髪塗装とメリハリが効いており、筋肉表現も細かいところまで造形されていて、非常に見ごたえのあるいいフィギュアなのは間違いない。
ちなみに、他の身勝手悟空たちと。
RPGでこんな奴らが出てきたら・・・(汗)
最後に、写真で遊んでみる。
その目は、何を語る・・・。
わざと赤っぽくしてみる
銀髪が、夕焼けの赤と宵の青に染まる。なんか、身勝手のオーラが出ている感じ!
こういう遊び、好きなんです(笑)
以上、長文かつ複雑なレビューでしたが、最後までお読みいただきありがとうございました!
ベジータ初登場時からの、いちベジータファンです。
日常生活に彼のセリフが出ることがあります。
「くそったれ・・・!」
「なめやがって!」(←2パターンあり)
文におこすと、ろくでもないセリフですね(笑)
iemotoさん
2回目のレビューありがとうございます!
他のフィギュアとの比較や、考えが見られてよかったです。
>ただ、体重のあまりかかっていない右足の遊びをどう解釈するか。
>皆様ならどう解釈なさるだろうか・・・。
右足に体重のってないんですか?
なかなかの難題ですね。
僕の解釈というか推察は以下です。
骨盤ラインが右足の方に落ちているので、おそらく造形した人は右足のほうに重心を乗せたかったと推察します。ダビデ像と違い右足を前に出してませんし。
ただ形(フィギュア)にしたらうまくいかず、左足に重心がかかってしまい右足が遊んでしまったのではないでしょうか?
結論は「設計通りに重心がうまくコントロールできなかった」です。
興味深い問いかけを、ありがとうございます^^
(都合上ダビデ像の画像はこちらが用意したフリー素材のものに差し替えました。ご了承くださいm(_ _)m)