ドラゴンボールIF漫画で考察する鳥山明先生の描くバトル・悪役の圧倒的魅力
こんにちは!アイダです(・∀・ )!
「きさまに総帥の資格はない…」
あなたはこのセリフが誰のものがご存知だろうか?
そう、悪役レッド総帥を撃ち殺した後のブラックの言葉である。
僕はこのセリフが、そのまま鳥山明先生の悪役に対する美学を表したものであると思っている。
レッド総帥に、総帥の…いや悪役の資格はなかったのだ。
レッド総帥の行動の動機は「カッコよくなるため、モテるためドラゴンボールで背を高くしてもらうこと」である。過去にチビと馬鹿にされ続けていたという。
己の行動が、低身長によるトラウマに根拠付けられたものであったのである。
このように、悪役or敵役の行動が過去のトラウマにより根拠づけられていたというパターンはフィクションでは飽きるほど見るパターンだ。
例えば、悪役or敵役にあれこれこういう悲しい過去があり、歪んだ考えを持ってしまったなど。
いわゆる心理主義だ。
鳥山明先生の描く原作ドラゴンボールから「漫画界の心理主義に鉄槌を!!」という意志のようなものを感じるのは穿ち過ぎであろうか。
現に原作本編のピッコロ大魔王、ベジータ、フリーザ、セル、魔人ブウetcの行動は悲しい過去やトラウマごときに根拠づけられるものでは一切なかった。
並の作家はキャラクターに厚みをもたせるために、心理主義に依存した虚構の装飾する。(尺を稼ぐという俗な理由もあるが。)
が 鳥山明先生は、心理主義に依存しない。
何故なら依存せずとも、魅力的なキャラクターを描けるのだ。
原作のドラゴンボールのキャラクターたちは、例えそれが荒唐無稽のものであっても、リアリティを感じさせる。
鳥山明先生は、キャラクター作りの天才なのだ。
また鳥山明先生は他のバトル作品にありがちな「バトル中の長い回想シーンの挿入」は絶対しない。
おそらく鳥山明先生は解っているからである。
バトル中の長い回想シーンは、バトルの妨げになることを。折角バトルでテンションが上がっている読み手に水を刺してしまうことを。
鳥山明先生は他のどの作家よりもバトルのテンションを大切にする漫画家であった。
鳥山明先生の描く原作のドラゴンボールは、いつも途絶えることのないとびっきりのテンションで演出されたバトルを僕たちに見せてくれた。
・原作ドラゴンボールの悪役or敵役に悲しい過去は必要ない。何故なら無くても十分すぎるほどの魅力がある。
・原作ドラゴンボールはバトル中の長い回想シーンはやらない。何故ならバトルそのものの妨げになる。
先に結論を述べてしまったが、今回は敢えて3流作家が考えそうな悪役に悲しい過去を持たせたIF漫画を通して検証をする。
「【こんなピッコロ大魔王編は嫌だ】もし初代ピッコロ大魔王がバトル中に悲しい過去を発表し始めたら」です。
©バードスタジオ/集英社
ドラゴンボールIF漫画で考察・検証
こんにちは、実況の上田です。
よろしくお願いいたします。
解説の会田です。
カーンッ!!(ゴングの音)
さあ!ゴングが鳴ったー!
検証開始です!!
おおーっと!
決着間近バトルを中断して、ピッコロ大魔王サイドが何やらカミングアウトを始めましたーー!!
解説の会田さん、この動きをどう見ますか?
悪手ですね。
熱いバトルで折角盛り上がった読者のテンションも、この中断により一気に萎えます。
ん?
どうやら回想シーンに突入する模様です。
おおーっと!
292年も前からの回想シーンだー!
会田さん、この作者は何を狙っているのでしょうか!?
292年前というと、神様から分離した邪悪な心からピッコロ大魔王が生まれた年です。
もっともこのピッコロは記憶喪失という取って付けたような設定があるため、いい人になっていますが。
なるほど、これは魔族と人間が共存しているところを、一からやるつもりですよ。
これはもう回想シーンを徹底的にやって尺を稼ぐつもりでしょう。
なんなんだーー!
このキレイすぎるピッコロはーー!
これには思わず会田さんも苦笑いだーー!
魔族が人間に信頼を寄せているところをタップリ描いたところで、人間の裏切りを入れる作戦でしょう。
信頼と裏切り。振り幅が大きい方が効果的ですからね。
にしても白々しい茶番ですね。
これではピッコロ大魔王の悪役としての魅力がどんどん削がれていきます。
カーンッ!!(ゴングの音)
ここでゴングです!
第一ラウンド終了〜〜!!
会田さん、いかがでしたか?
「実は悪役に悲しい過去がありました。」的な出だしで期待値は一気に下がりましたね。
ピッコロが卵を生み子孫を増やすという設定を活かしたのは加点対象としたが、これくらいは三流でもできます。
圧倒的に少年バトル漫画としての熱さが足りていない。
おそらく第二ラウンドで、ピッコロ魔族らが人間に迫害され決別するシーンを描くつもりなのでしょうが、
正味もっともっと、手汗握るようなバトルを期待したいです。
なるほど。ありがとうございました。解説の会田さん。
どうでもいい回想シーンは早々に切り上げて、早く孫悟空とピッコロの戦いに戻って欲しいですね。
第二ラウンドに続く。(嘘)
ー完ー
以上「【こんなピッコロ大魔王編は嫌だ】ドラゴンボールIF漫画で考察する鳥山明先生の描くバトル・悪役の圧倒的魅力」でした!
最後まで読んでくれて、ありがとー(・∀・ )!
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あなたと同じドラゴンボールファンで、当サイト/ブログ「オモチャラヘッチャラ」の元管理人。子供の頃は、月曜にドラゴンボールの原作最新話、水曜にアニメドラゴンボール、年に1〜2回東映アニメフェア・劇場版ドラゴンボールを見られるという幸せな日々を過ごす。
ネタのクオリティ高杉でワロタw
ってか続き見たいです〜