こんにちは、アイダです(・∀・ )!
久々に語ります。
<「ドラゴンボール」33巻より>
人は誰しも、成功を収めたい。
成功には様々な定義と、様々な道筋がある。
わかり易い成功といえば、孫悟空のように修行(努力)して、敵に勝つ(成功)である。
が、本項では主人公孫悟空ではなく「ミスター・サタン」をみていく。
僕にとって「ミスター・サタン」は、バトル漫画において猖獗(しょうけつ)極めた実力/成果主義に鉄槌を下したキャラクターである。
ミスター・サタンとは、ドラゴンボールの人造人間セル編で初登場した格闘技の世界チャンピオンである。格闘技の世界チャンピオンといっても、メインキャラクター・超人すぎる孫悟空とその仲間たちから見れば、吹けば吹き飛ぶ塵芥の「弱者」である。
だが、最終的にはセルを倒した「救世主」として地球人みんなに認知される。
<「ドラゴンボール」35巻より>
子供の頃は「セルを倒したのは悟飯たちなのに、なに手柄横取りしてんだカス!」と憤っていたが、今は違う。
これを、原作者鳥山明先生が提示した悟空とは違う「一つの人生の成功法」としてみるのは穿ちすぎだろうか。
自分の実力で勝ち取った成功ではなく「周囲による自分に有利な誤認識」による成功だ。
とにかくミスター・サタンの「周囲による自分に有利な誤認識」はすさまじい。
赤の他人にとどまらず、自分の娘・ビーデルにも自分に有利な誤認識を与えている。
<「ドラゴンボール」36巻より>
ポイントは枕詞のように使われている「世界チャンピオン」というミスター・サタンの業績である。
ある個人の一つの業績等が、他の件でも良く見てしまう他者による勘違いを、「ハロー効果」という。
※もちろんネガティブな効果もある。
ハロー効果(ハローこうか、英語: halo effect)とは社会心理学の用語で、ある対象を評価する時に、それが持つ顕著な特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる(認知バイアス)現象のこと。
引用-Wikipedia
ミスター・サタンの場合、この「世界チャンピオン」という業績が武器となり、周囲に自分に有利な誤認識を与えることを成功させている。
例えば、業績のない無名な格闘家が「セルを倒したのは俺だー!」と言っても誰も信じないであろう。
周囲は「世界チャンピオン」のミスター・サタンが言うから信じたのである。
非常に面白いのが、魔人ブウ編の最終決戦の元気玉の元気を地球人から集めるシーンだ。
ベジータの元気集めの呼びかけには誰も応えない。それはそうだ、読者からすればベジータは素晴らしい格闘家だが、作中の地球人からすれば業績のない無名な人間であるのだから。
<「ドラゴンボール」42巻より>
ミスター・サタンが元気集めの呼びかけをすれば、この通りだ。みなが信頼して、協力する。
<「ドラゴンボール」42巻より>
この件でも、ミスター・サタンはさらに新たな業績を得る。※もっとも作中ではブウの件に関して具体的な記憶は消されてしまうが。
「世界チャンピオン」
「セルから地球を救った救世主」
「魔人ブウから地球を救った救世主」←NEW!
ミスター・サタンの人生は雪だるま式に好転し続ける。別にミスター・サタンが修行して強くなった訳でもないのにである。
ドラゴンボールの世界も現実世界と同じで、実力がストレートに反映するようなシンプルな世界ではないのである。
このように、一つの業績をだせば、他のことでも物事を容易に進めやすいとも言える。
ハロー効果により、周囲が勝手に勘違いしてくれるのだから、うまく利用したいものだ。
まずは何か一つ業績をだすこと。
そうすれば、ハロー効果が僕らを助けてくれる。
鳥山明先生はそう僕らに教えてくれたのかもしれない。
了。
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【ドラゴンボールで一番嫌いな話PART2】人の気持ちを一切汲まないヤバい悟空
あなたと同じドラゴンボールファンで、当サイト/ブログ「オモチャラヘッチャラ」の元管理人。子供の頃は、月曜にドラゴンボールの原作最新話、水曜にアニメドラゴンボール、年に1〜2回東映アニメフェア・劇場版ドラゴンボールを見られるという幸せな日々を過ごす。
こんばんは(^^)/
唐突ですが、アイダさんはミスターサタンみたいになりたいんですか?
ハロー効果とやらで人に認められて上手いこと世の中を渡って行きたんですか?
自分は悟空のように人知れず影で人のために働ける人間になりたいです。
どうです?僕って偉いでしょ?(笑)
…って言うのは冗談です、どうかお許しを(^^;)
あの人は立派な人だって言われるようになりたいものですね。たぶん自分には無理だろうけど(笑)